6月

    

   シロバナチシマフウロ  六月上旬 庭にて

行きつけの山野草屋さんで去年見つけ、購入しました。320円也。

期待通り、ほんの20cmほどの高さで花を着けてくれました。

下のトカチフウロの普通の色もいいですが、純白のフウロは清楚な感じがまた良く、すっかりお気に入りになってしまいました。


   トカチフウロ?   六月上旬 庭にて

十勝川の支流、札内川の川原で種を採取して実生しました。だから、トカチフウロと勝手に思っていますが、チシマとトカチの違いが全然解りません。あまり同定にこだわらないので、これでいいのです。上の白花と違い、40cmほどの丈になり、花も小さめですが、それはそれで個性です。

場所は何度かの植え替えによって移動しましたが、強健な植物なので、毎年咲いてくれます。もう何年、この花を楽しませてもらっているか忘れてしまいました。

つぼみや葉に伏毛が密生しています。次々と花を咲かせ、しばらくの間楽しませてくれます。





   サクラソウ   六月上旬 庭にて

さて、どうやって入手したのかを思い出そうとしても、どうしても思い出せません。何だかいつの間にか庭に生えていたように思います。

オンコの根元に植えてみたら、増える増える・・・御礼肥が効いたのか、今年は特にたくさんの花をつけてくれました。

一緒に植えてあるヒメシャガを圧倒し始めたので、ヒメシャガを移植するかと思っています。  


   キバナチョウノスケソウ  六月上旬 庭にて

七、八年前にロックガーデン用に一株購入しました。条件があったのか、どんどん成長し、岩を乗り越えてしまいました。今年は少々切り詰めて、切った枝は挿し木にしました。

洋種チョウノスケのラベルがついていましたが、キバナチョウノスケの方が通りがよさそうです。日本のチョウノスケソウと違い、花が下向きに着き、全開しません。葉の色もちょっと白い粉がかかったような色をしています。

日本のチョウノスケソウ同様、がくや葉柄に毛が密生しているので、タンポポの種がついています。


   スズムシソウ   六月上旬 庭にて

どうやってこういう形に進化したのか、不思議でなりません。何度見ても不思議が続く花です。

去年、二球買い求め、無事冬を越しました。

今年は三球に増えています。将来もっと殖やして群落を作ってみたいものです。





   シロバナコマクサ  六月上旬 庭にて

コマクサは高山植物の女王と呼ばれています。本来は淡いピンクの花ですが、今は真っ白のコマクサもあります。

’80年代「コマクサ」と言えば、十勝でも油断をすると失うことがありました。深鉢に水はけ良く、しかも水持ち良く、相反する性質を持たせて植え付け、水やりも日が暮れてからやるなど、けっこう難しい植物でした。

しかし、平地での実生を繰り返すことによって、最近の株は非常に育てやすくなりました。岩の間のポケットに、エゾ砂単用で植え付け、後はメンテナンスフリーで十分に育ちます。特にシロバナは確実に実生種なので、平地に適応した株が多く、頑健です。

    コマクサ  六月上旬 庭にて

この花色が本来のコマクサです。

昔、コマクサの葉は薬として用いられていました。お駒さんが病気になり、お告げを受けた母親が御嶽山のコマクサを持ち帰り、駒に与えて全快したとの説から「お駒草」との名がついた説があります。

単に花の形が馬の顔に似ているからとの説もあります。

   コマクサ緋炎   六月上旬 庭にて

緋炎はコマクサの中でも特に赤の強いものを固定したものです。

コマクサの葉はアルカロイドを含んでいて、大量に服用すると縮瞳を引き起こします。修験道者は適量を御百草として用いていました。

好んで食べるものではありませんが、ウスバキチョウと言う蝶はコマクサに産卵し、葉茎花のすべてを餌として育ちます。卵で最初の冬を越し、、サナギで翌年の冬を越し、次の年の春にようやく成虫になります。平地の蝶と違って、食べる物も厳しく、羽化まで時間もかかるので、高山の蝶は大変です。


   ヤクシマシロバナヘビイチゴ   六月上旬 庭にて 

うちの庭で20年以上ずっと住み続けています。

イチゴの名がありますが、実は一度も見たことがありません。全然結実はしませんが、すごい勢いでランナーを出し、次々に新しい株を作ります。

放っておくと大変なことになるので、ランナーをちょん切るのですが、それでもいつの間にか増えています。


   スズラン   六月中旬  庭にて 

スズランは十勝では比較的どこでも見られる花です。数年前に、知り合いの農家の敷地内に生えているものを分けていただきました。

今年は百株ほどに増え、たくさんの花を着けています。風のない時は、かすかに良い香りを漂わせてくれるほどになりました。

株が増えたので、今年は広い場所に植え替えました。これでこの場所一面、スズラン畑になってくれることでしょう。

   ミヤマキリシマ   六月中旬 庭にて 

帯広で毎年開催される園芸市で500円で買いました。もう何年前か覚えていません。

年々、大きくなってきたので、今年はロックガーデンの奥の高い所に植え替えました。

花の真ん中が白っぽくちょっと小さめの花が着きます。


   エゾツツジ  六月中旬 庭にて 

昔小さい株を買い求め、3年持ち込みましたが、結局花を見られず失ってしまいました。

今は、数年前ある山野草屋さんの閉店セールで大安売りしていたこの株を買って、育てています。直径10cmほどでしたが、年々大きくなり今は20cmほどまで育ちました。しかし、葉が小さく花も毎年は着かず、着いても2、3個でした。

去年の春、庭で一番日当たりがよく、西日が避けられる所に植え替えました。その際、ピートモスを多めに入れた用土にしたのが良かったのか、今年は葉の大きさも大きく、花もたくさん着きました。

しかし、山野草栽培で危険なのはホッとした時です。気を抜かずに調子を見てもっと大株に育てたいものです。

   メアカンキンバイ   六月中旬 庭にて  

道東の雌阿寒岳の名がついていますが、あちこちの山で見られます。

見た目は草に見えますが、バラ科の小低木です。丈夫な木で根を伸ばして次々に新しく芽を出し、どんどん咲きます。

北海道の最高峰旭岳で見たメアカンキンバイはコンパクトに礫地に育っており、その姿が忘れられません。何とかあの形に育てたいものだと目標にしています。





   エゾスカシユリ   六月中旬  庭にて 

エゾスカシユリは花びらの間から向こうが透けて見えるので、この名がついています。

この株は道端に生えており、刈り払い機で頭をちょん切られていたものを掘り取ってきました。

何年も持ち込むうちにどんどん球根が大きくなり、最初たったのひとつしか花をつけなかったのですが、今はご覧の通りです。球根を分けて、庭の二ヶ所に植えて楽しんでいます。


   シロバナチシマギキョウ  六月中旬 庭にて 

チシマギキョウは青が普通ですが、白花種も出回っています。

ご覧のように毛が花びらまで生えているのは普通のチシマギキョウと同じです。

この株はまだ二年目でうちの庭の環境に慣れていないせいか、普通のチシマギキョウよりずいぶん遅く咲きました。持ち込んでいくうちに同じ時期に咲くようになるでしょう。


   クリンソウ   六月中旬  庭にて 

10年ほど前、屈斜路湖によく釣りに行っていました。林道に咲くクリンソウの種を持ち帰り、実生しました。今ではご覧の通り、オンコの根元にびっしり植えて楽しめるほどに増えました。

花色も白、赤、ピンクとあり、なかなか見応えがあります。

花後に花柄を切り取らないと、またこぼれ種で小苗がどんどん出てきます。

   クリンソウ絞り花  六月中旬 庭にて 

いろんな花色のクリンソウを栽培していると交雑して面白い花色が出てきます。

二年ほど前から白にピンクの絞りが入る花が咲くようになりました。

しかし、これは一時的なもののようで、翌年も同じ株が同じ花を着けるとは限りません。


   ツツジ  六月中旬 音更町にて

私の行きつけの山野草屋さんには巨大なロックガーデンが組んであります。

そこは様々なツツジ、シャクナゲ、山野草で埋められており、見て回るだけでも楽しい所になっています。

春に頼んだ植物を買いに行ったついでに、ロックガーデンを見てきました。一株からいろんな花色のツツジが咲いていました。


   オノエマンテマ  六月中旬  庭にて

ジプソイラ・セラスティオイデスと言うとなんのことだか解りませんが、オノエマンテマの名で通っています。

中国四川省からヒマラヤ原産で、洋物嫌いの人にも受け入れられています。

強健な植物で、特に手をかけないでも育ってくれるし、小さな白い花をたくさんつけて長い間楽しませてくれます。


   シラタマノキ   六月下旬  庭にて 

シラタマノキはこの状態では何故この名がついたのか不明ですが、実が生ると解ります。真っ白な実が生り、名が体を表します。

平地では難物の部類に入る、と山野草の栽培書などに書かれていますが、私の庭ではたいした手入れをしていないにもかかわらず、機嫌よく育ってくれています。

この植物の実、つぶすとハッカ臭がします。食べるとほんのり甘いとの話ですが、私は試したことがありません。



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