風のせいにしたくありませんが、ちょっとブレが入っています。枠のある写真はクリックすると大きな画像になります。新しく出たウィンドウはクリックすると閉じることが出来ます。
山野草栽培をしていて、その原生状態を知っておくことは大切です。ぜひ一度訪れておきたいと思っていた浜小清水原生花園に行ってきました。
国道244号沿いに知床から網走に向けて走っていると、すでに歩道脇にハマナスの花が散見されました。この付近の浜辺道はどこでも原生花園と言えるかもしれません。
午前10時頃に到着した頃、パラパラと小雨が降り始め、写真撮影には困った条件になりました。風も少々吹いていたので、花が揺れて待ち時間が長くなりそうです。それに寒いので、フリースを着ました。
ご覧のように、駐車場のすぐそばに駅舎があり、踏切があります。しかし、遮断機は存在しません。私はたまたま汽車の来ている時に出くわしました。右下にはハマナスの株があり、花が咲いています。
踏み切りを渡ると遊歩道が整備されています。この時期、花期にはちょっと遅めですが、去年ほどの暑さでなかったため、まだ花が残っていました。
心配された雨はすぐに止みましたが、風は依然として花を揺らします。
ハマナスと言うと強めの赤のイメージがあります。しかし、ごらんのようにピンクのものもあります。残っている花を見たところ、半々で赤とピンクが咲いていました。
この日も天気は良くありませんでしたが、荒れた日などはすぐそばのオホーツク海からの潮風が吹きつけるでしょう。塩分の強い所で砂地に育つハマナスの強さはたいしたものです。
右の画像はまるでりんごの木のように見えます。この条件下で、ここまで太い枝に育つにはどれだけの年月を経たのでしょうか?
帯広でも街路樹の下植えによく使われているハマナスですが、やはり原生状態で見ると別のものが感じられます。
今、私は十勝の太平洋側の浜で咲くハマナスの種子を実生して育てている最中です。もちろん塩水を吹き付けたり、砂100%で植えたりしませんが、この姿を頭に残して、目標として育てたいと思います。
遊歩道を辿ると高い所にも出ます。ご覧のようにオホーツク海を臨むことが出来ます。浜に向かって進む道があるので、そちらを目指してみました。
するとご覧のように懐かしい井戸ポンプがありました。
キコキコとレバーを漕ぐと、水が出ました。飲用ではないと書いてありますが、塩分濃度が高いのかと、口に含んでみました。ところが鉄さび臭く、確かに飲めたものではありませんでした。
この付近はカワラナデシコが多く咲いていました。私の庭で栽培しているものはもうとっくに花が終わり、種をつけています。
浜に出るとこんな看板がありました。
原生花園の存在はずいぶん前から知っていましたが、鳴り砂があるとは全く知りませんでした。この付近の砂を踏んでみたのですが、音を確認は出来ませんでした。
チシマフウロも十勝ではすっかり終わっていますが、こちらではまだたくさん咲いていました。この株はハマフウロかもしれません。
ハマナスはいたる所で咲いており、よく見かける十勝の砂浜ものより、全体的に太い枝の古株が多かったように思います。やはり、いろんな所で咲いている様々な原生状態を見るのは楽しいものです。地域が違えば、気候が違い、気候が違えば、同じ植物でも少しずつ変わってくるものです。
栽培でどれが正解などと言うものはないと思いますが、自分の理想を見つけることが出来たように思います。適度な摘芯、肥料の量、日当たりの調整などで、自宅の実生株をここ浜小清水で見たハマナスのように育てたいと思いました。
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